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《Eternal bells…… 》

第9章 塾頭と下級武士

藩邸の客間ーー

「栄太郎さん。京は賑やかですね♪
祝言を済ませたら、私も京に来て栄太郎さんをお支えしたいです」

「…………。」

「今日は…ずっと、栄太郎さんの隣に居たいです」
そう言い、おたつは栄太郎に指を絡ませた、、、



(麗美………)



何も言わない栄太に寄り添う…

「栄太郎さん……ずっと、お慕いしてました……抱いてください…」


おたつは、栄太に口づけた…

「……んっ…ぁ//」
ねだる様に声を漏らし、深い口づけをするおたつ…



ードンッ

「キャッ!!」

おたつは突き飛ばされた。
「栄太郎さんっ?!」


「君じゃ、駄目っちゃ……ごめん…」




栄太は部屋を飛び出した、、



ーーーーーー






「今日はありがとうございました」

「元気になって良かったです。僕は、麗美さんの味方ですから♪」


麗美さんは、あれから御守りを買いに行きたいと言った。多分、あの人に渡す為…。あの人が羨ましい。

(私なら、絶対泣かせないのに…)



「今日は、見世物小屋を見れなかったですね…今度は、絶対見ましょうね♪」
ニコッ♪


「一緒に行ってくれるんですか?!」

「はい。異国の生き物見たいですから♪」


(麗美さんは、無理して笑ってる…)

「麗美さん、私の前では無理に笑わないでくださいよ…。泣きたい時は泣けばいいんです」


ーフワッ…
麗美を優しく抱き締めた…




「……ウゥ……グスッ……」
一気に気持ちが溢れだし腕の中で泣き続ける…。

(私が守ってあげますから…)





そんな二人を遠くから見つめていたのは、栄太だった…。

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