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《Eternal bells…… 》

第10章 八卿と恋模様

麗美と惣太は河原に下りた、、、

「転ばないでくださいね」
と、手を差し出す惣太。

「ありがとう」

(優しいなぁ…)

二人並んで川岸にしゃがみこむ、、、



「火を着けますよ」

ーパチパチ………

「綺麗だね………」
じっと花火を見つめる。



麗美の横顔が、手燭の柔らかい光に照らされている……
惣太は麗美の横顔に見とれていた。


(私はどうしようも無い位に、麗美さんを好きになってしまいました…
あなたはまだ、あの人が好きですか…?

僕が壬生浪士組だと知ったら、あなたに嫌われてしまいそうで恐いです…)



ージジッ ポタ

「終わっちゃいました。ニカッ♪」


「まだ沢山ありますよ♪競争しましょう!」






楽しい時間はあっという間に過ぎ、帰り道、、、

「花火楽しかったです。惣太さんありがとう」

「僕も楽しかった♪祇園祭の花火も一緒に見ませんか?」

「見ましょう♪
あ、惣太さんってお仕事は何をしてるんですか?」

(いつも帯刀してるから、疑問だった。武士だよね……?)



「ずっと旅をしていたので、今は特には…家は江戸ですけどね」

「武士ですか?」

「はい。武士の家系ですよ♪」

「じゃあ、また旅に?」

「いえ、京が気に入ったので暫くは留まります。麗美さんと一緒に居たいし♪」
キラキラ☆



(眩しい笑顔で臭いセリフさらっと言うのは、反則です…)


そんな雑談をしていたら、、

「ほぉ~随分と可愛い姉ちゃん連れちょるのぉ」

「まだ餓鬼のくせに生意気じゃき、
こっちによこせ」

ーザッザッザッ

三人の浪士に囲まれていた、、、

惣太は麗美を背中に庇う。
その瞬間、惣太から放たれる空気が変わった、、、



(惣太さん……?)



「楽しい時間を邪魔しないでくれますか?」
笑顔で言うが、瞳の奥には殺気が渦を巻いている。

刀に手をかける、、

「ハハハハッ、強がらんでいいき、
直ぐに楽にしてやるきぃ」

ーチャキッ
「麗美さん!目を瞑って!!」

ー!!!!



私はギュッと目を閉じた…
怖くて動けない…

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