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《Eternal bells…… 》

第10章 八卿と恋模様

翌日の昼四ツ時(10時)ー


翠蓮は藩邸へと帰って来た。
部屋の前には玄瑞が腕を組んで立っている…



(玄瑞……?今は、会いたく無かった…)

翠蓮が足を止め引き返そうとすると、

「翠蓮!!」
ダダッ……ガシッ!


走って来て、翠蓮の腕を掴んだ…
そのまま翠蓮の部屋へ連れて行く…



「痛い!!何するんだっ!」

強く引っ張られ、乱れた襟元。翠蓮の首には赤い痣が付いていた…


「お前!!客と寝たんか?!」
叫ぶ玄瑞。

「………!!」
襟元を掴み、痣を隠す翠蓮。

「何でだよ……」

「これがオラの仕事だ。
姉小路卿の暗殺は20日だ。
夜に詳しく話す。今は休ませてくれ…」
そう言い、翠蓮は布団に潜ってしまった。


玄瑞が部屋を出て行く音がした、、、

翠蓮は声を押し殺し、泣いていた。

(何で?今までは抱かれても、何とも無かったのに…何で玄瑞の顔ばかり浮かぶ…)

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