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《Eternal bells…… 》

第11章 一方通行

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「栄太!落ち着け。麗美ちゃんは
ちゃんと帰って来よる」

「嫌な予感がする、酒を飲んでなければいいけど…」
栄太はずっと苛々していた。

「飲むと抱きつくからな…。
襲いたくなる………あ!」
余計な事を言ってしまった玄瑞。

「…………。」

「きっと大丈夫だ。それより、あの男の事を調べてみようかと思っとる」

「……はよ調べよう」

(気に入らんし…麗美に何かしとったら、許さん)


その時、廊下に麗美の気配を感じた、、

「帰ったんか?」
玄瑞が聞く。


「ただいま、今日は疲れたから先に
休むね…」

「何かあったな……」
(いつもは顔見せるのにな…)

「どういう事っ?!」

「様子がおかしい…」






畳に脱ぎ捨てられた着物…
布団に潜る麗美…

今日は誰にも会いたく無かった。
惣太さんを傷つけた事…
首や胸元の赤い痣…
栄太への自分の気持ち…

(明日が休みで良かった。疲れた…)


「麗美…?」

(栄太…?!どうしよう?!痣が……)

麗美は布団を被り、寝たふりをする。少し襖が開いた音がした、、、

「おやすみ……」

ースッ…
栄太は静かに襖を閉めた、、、

(良かった…どんな顔して会えばいいの?)

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