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第10章 反撃の朝
「い゛っ」
背中から床に倒れた悠理は、混乱している頭でどうにかこの場を逃げようとすぐに体を起こした。
しかし、そんな暇を与えることなく爽真はニコニコと微笑んだまま、悠理へ馬乗りになって両手を自分の左手で拘束する。
「悪い子だね、悠理ちゃん」
にこやかに笑いながら見下ろしてくる爽真に、悠理は今度こそ本心から恐怖した。
――なんで、こんなに慣れてんの……!?
のしかかられているせいでびくともしない身体を懸命に動かしながら、悠理はスタンガンの行方を目で追う。
だが、突き飛ばされた拍子に落としてしまったのかとても手の届く場所にはない。