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第15章 俺はきみほど愛していない
「でも鉛玉じゃないってところが好感覚えるなあ、俺銃器嫌いだからさ」
そういって学生鞄を肩に回した文芽に対し、千尋は隠す気配のない舌打ちをした。
そのまま街灯の光を反射している赤いピアスのように、冷たく光る瞳を訝しめて文芽を睨み付ける。
どこまでも殺意しか抱いていない千尋にやれやれと首を横に振った文芽は、「あのさあ」と懲りずに口を開いた。
「言っておくけど、俺はユーリちゃんのこと、きみほど愛してないよ?俺が好きなのはあくまで外見だけだし、他はそれなりってぐらいで恋のライバルとしてはオススメしないっていうか、」
「ごちゃごちゃうっせえッ!」
文芽の言葉のどれかが千尋の逆鱗に触れたのか、彼はそう怒鳴って五本の投げナイフを文芽に投げつけた。