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第1章 恥辱のプロローグ

 視線を拒むように顔を背ける悠理に構わず、爽真はゆっくりと彼女に歩み寄った。

 さすがに両手足を拘束され、まともではないこの体の状態ではそんな些細な行動すらも悠理は異常に警戒してしまう。

 無駄だとはわかっているが、それでも爽真を避けるように彼女は身体をよじった。

 しかし当の爽真はといえば、そんな悠理の些細な抵抗さえ嬉しそうな笑みを見せる。

 そうしてわずかに震えている彼女の両肩に手を置き、赤みを帯びた耳元へ顔を近づけた。


「普通にしてるだけでも、感じてきちゃうんだよね?」
「っ!?」


 声と混じりあった彼の吐息へ、悠理は大袈裟に体をびくつかせた。

 息苦しいのか呼吸も荒く、顔は完全に火照っている。

 どことなく潤みを帯びた瞳は、どうしようもないほどに扇情的だった。

 爽真はその様子を満足げに見つめ、クツクツと笑い声をあげる。


「まだ何にもエッチなことしてないのに。悠理ちゃんって、実は淫乱?」
「――ッ」


 爽真の言葉へ、悠理は懸命に首を横に振った。

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