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鬼畜の復讐

第1章 医師近藤真一郎

「私は篠原から、あなた達家族に、みて、聴いて欲しいと預かっている物があります」
「は?」
「まあ、遺言、遺品の類いですかね」
「結構ですわ!遺言なんて聞きたくもないし、遺品も受け取りたくありません!冗談じゃないわ!篠原が亡くなったことは義父には伝えておくわ!」
「ふむ。それでは、篠原から頼まれた通り、あなたが、私の申し出を拒否したときの行動に移しますが、構いませんか?」
「なんですって?」
「私は篠原から、あなた方に渡して欲しいと、預かっているモノがあります。もし、あなたが、拒否した時は…娘さん…詩織ちゃんでしたか?詩織ちゃんと篠原との禁断の行為を撮影した映像をネットに流すように言われていましてね」
「なっ!?」
栗原やよいは絶句した。
「ネットに流れたら最後、その映像は消しても消しても、ネット上に漂い続けるでしょうね。ダウンロードした何者かがいる限り」
「そんなことをして、ただで済むとでも…」
「済まないでしょうね。ただ、預かっているモノ…これは是非あなたと隆之の父親は知っておく必要がありますよ?私は、篠原から全て聞き、知っています」

篠原隆之の復讐…それは、彼が遺した鬼畜の所業の真実を、家族に知らしめる事…

栗原やよいは渋々、私の申し出を受け、後日、会うこととなった。

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