アルカナの抄 時の掟
第1章 「運命の輪」正位置
今朝、寝坊はしたものの、急げばなんとか間に合うような時間だった。私は朝食を諦め、中身も確認しないままに鞄をわしづかんで家を出ると、走った。
すると前に、ちんたら走る自転車がいたのだ。細い道である上に路駐された車が多かったため追い抜くこともできず、そのまま自転車のスピードに合わせて走っていると、その自転車は突然横道に入った。
直後、前から来ていたらしい別の自転車にぶつかり、安否を心配する声に大丈夫ですと答えながらフラフラとまた走り出した先に、追い討ちをかけるように、例の灰色の固くて長いアイツがいたのだ。
そう、電柱だ。
やがて、「大丈夫か」と心配する声で目が覚めたときには、優に2時間は経っていた。
完全に遅刻だ。
「あーあ。ついてないな…明日は早めに家を出よう」
教室へ戻ると、ちょうど鐘が鳴った。昼休み終了の合図だ。
あ~…。まあどうせ弁当もないし、いっか。
お腹が鳴りっぱなしという以外には特に何事もなく、一日が終わる。その日の夜、私は次の日に遅刻しないよう、早めに眠りについた。
明日こそは朝ごはんを食べる、明日こそは朝ごはんを食べる、明日こそは…
すると前に、ちんたら走る自転車がいたのだ。細い道である上に路駐された車が多かったため追い抜くこともできず、そのまま自転車のスピードに合わせて走っていると、その自転車は突然横道に入った。
直後、前から来ていたらしい別の自転車にぶつかり、安否を心配する声に大丈夫ですと答えながらフラフラとまた走り出した先に、追い討ちをかけるように、例の灰色の固くて長いアイツがいたのだ。
そう、電柱だ。
やがて、「大丈夫か」と心配する声で目が覚めたときには、優に2時間は経っていた。
完全に遅刻だ。
「あーあ。ついてないな…明日は早めに家を出よう」
教室へ戻ると、ちょうど鐘が鳴った。昼休み終了の合図だ。
あ~…。まあどうせ弁当もないし、いっか。
お腹が鳴りっぱなしという以外には特に何事もなく、一日が終わる。その日の夜、私は次の日に遅刻しないよう、早めに眠りについた。
明日こそは朝ごはんを食べる、明日こそは朝ごはんを食べる、明日こそは…