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今の俺の状況は、何となくは伝えているが、ディテールまでは彼女に喋っていない。
おそらくそれが絶望的なすれ違いを生んでいる原因だろう。
だが、伝えたらすれ違いすらできなくなる気がして、伝えることはできなかった。
なぜ今俺がそこまでキミに会いたいと思っているか？それは、俺に残された時間が、あまりに不透明だからなんだ。だから、一刻も早くもう一度キミに会いたい。
それだけが俺が逃げ切るための必須条件なんだ。

由比のなだらかなカーブを、相変わらずぶるぶると震え続ける斜体を抱え込み、5度くらいの軽いリーンを長時間継続し、僅かなカウルに身を伏せながらそんなことを思い出していたら、いつしか風の音が消えていた。

この道は天国に続くのか？それとも地獄か？
どっちにしても、残された時間は皆平等に削り取られている。