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これが私の仕事

第5章 第四夜

私『なら、契約と行こう。』
真「契約??」
私『そう。契約。私が真理也を救うから、真理也は私の質問に答えれば良い。』
真「わかんなかったらわかんないでも良いの??」
私『そうだよ。学校とは違うから、わからないのはわからないで良いし、答えたくないなら答えなくても良いよ。もちろん、答えてくれないと困る時もあるから、そのときは答えてもらうけどね。どうする??』
真「僕がその契約をしなかったら僕はどうなるの??」
私『君はこのまま此処にいる。余計に苦しむかもしれないし、誰かに食べられるかもしれない。運が良かったら私以外の死に神が助けてくれるかもしれない。まぁ、私はどっちに転んでも困らないから何だって良いさ。』
そう伝えると真理也は考え始めた。
真「食べられるって??」
私『意味はそのまんま。君の魂が悪霊に食べられるか、君自身の後悔、恨み、妬み、その他諸々のマイナスな気持ちに魂が食べられる時があるんだよ。そうすると、君は輪廻転生、つまり、生まれ変わることができなくなる。わかった??』
真「なんとなく。」
私『どうする??』
真「………此処に居ちゃだめな気がする…でも…怖い……お姉ちゃんの話しを信じるなら、今がチャンスなんだよね??僕、僕自身のこと全然わからないから不安…それでも、助けてくれるの??」
私『契約さえすれば全力で。』
真理也を見据えて言う。
言葉に嘘はない。相手がどんなやつであれ、契約さえすれば私は全力でそいつを助ける。
真「………契約する。」
私『よし。そういえば、まだ名乗ってなかったな。私は死に神月だ。』
私は真理也に向かって手を出す。
真「ルナお姉ちゃんよろしく。」
真理也が私の手を握る。
私『よろしく。』真理也の小さな手を握り返す。
契約完了。

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