禁断の兄妹
第3章 嫉妬
「衣鶴……?」
「え…っ?」
後ろから、聞き覚えのある声が……
「恵斗お兄ちゃん!」
「やっぱり衣鶴だったか」
「こんな所で何してるの?」
「大学帰りに決まってんだろ」
「そっか…」
「衣鶴は?」
「私は散歩」
「散歩か…。
ちょっと俺も付き合っていい?」
「もちろん…!!」
私は恵斗お兄ちゃんと一緒に散歩する事にした。
「公園行こうぜ」
「うん!」
私達は
石土芽(いしどめ)公園に向かった。
「誰もいないね…」
「そうだな…。衣鶴…」
「ん、何…?」
「衣鶴は覚えてるか?昔、みんなで遊んだこと…」
「うん、当たり前だよ!」
「懐かしいよなぁ…」
「確か、恵斗お兄ちゃんは、あの象さんの滑り台が大好きだったよね!」
「あぁ、そうだなっ」
「優馬おにぃはジャングルジム。理矩にぃはシーソー。よく二人で(私と理矩にぃで)やってたなぁ…。それで朔羽にぃがブランコ。二人乗りした時、私スカートだったから、パンツ見られちゃったんだよね…。で、最後が、士夜流にぃ…。士夜流にぃは砂場でよく、色んな物作ってたなぁ…。そう言えば、私にお団子を作ってくれた事もあった!!」
今、思えば、あの時はみんな
私はただの妹だったのかも……
でも、なんでこんな事に…
ってあれ…?
私の記憶の中に、
もう一人、女の子が……
誰だろう…この子……
私達と一緒に…遊んでる…