対峙
第4章 episode 3
「昨日は寝てた?」
まだ落ち着かない朝の教室で、光彦は心配そうにボクに聞いた。
「…うん、ごめん」
光彦にはボクの思いを全部話したかった。光彦ならわかってくれる、受け入れてくれる。
「光彦…あのさ、」
「わかってる。疑い晴れたんだろ」
ゾッとした。
ボクは初めて光彦の笑う顔が恐いと思った。
「なんで…」
「誠二はわかりやすいんだってば」
腑に落ちない…
でもその時にはもう、光彦の言うとおりになっていることに自分自身気づかないでいた。
結局その日はなんだか落ち着かなかったから光彦とはあまり話をすることはなかったし、帰りもそそくさと一人で帰った。
そのことを光彦は深く言及してくることはなく、駅までたどり着く。
それでもボクは素直に帰れる心境になく、地元の駅でしばらく時間を潰すかのようにフラフラと駅前の店を出ては入ってを繰り返していた。取り分け、なにを見たかもあやふやではっきりは覚えていない。
「帰ろう…」
誰に話しかけるわけでもなく一人呟き家路に着いたのは夕暮れ時の18時を回った頃だった。
まだ落ち着かない朝の教室で、光彦は心配そうにボクに聞いた。
「…うん、ごめん」
光彦にはボクの思いを全部話したかった。光彦ならわかってくれる、受け入れてくれる。
「光彦…あのさ、」
「わかってる。疑い晴れたんだろ」
ゾッとした。
ボクは初めて光彦の笑う顔が恐いと思った。
「なんで…」
「誠二はわかりやすいんだってば」
腑に落ちない…
でもその時にはもう、光彦の言うとおりになっていることに自分自身気づかないでいた。
結局その日はなんだか落ち着かなかったから光彦とはあまり話をすることはなかったし、帰りもそそくさと一人で帰った。
そのことを光彦は深く言及してくることはなく、駅までたどり着く。
それでもボクは素直に帰れる心境になく、地元の駅でしばらく時間を潰すかのようにフラフラと駅前の店を出ては入ってを繰り返していた。取り分け、なにを見たかもあやふやではっきりは覚えていない。
「帰ろう…」
誰に話しかけるわけでもなく一人呟き家路に着いたのは夕暮れ時の18時を回った頃だった。