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対峙

第5章 episode 4

「-じくん、…誠二くん」

ボクはハッとした。
視界がクリアになると同時に、目の前に澤村の顔があることを確認する。

「…なんですか」

「なんですかじゃなくて…夕飯、全然食べてないじゃないか…大丈夫?具合悪い?」

どうやらボクは箸と茶碗を持った状態で静止してたみたいだった。

「大丈夫です。考え事してただけですから」

「そう…良かったら相談してね」

出来るわけない。澤村と光彦のことを考えていたんだから。
2人はどういう関係なんだろう。会話からして前から知っていたようだった。
澤村に聞くよりは…光彦の方が聞きやすい。
光彦の方がボクに近いから。

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