偽装結婚~代理花嫁の恋~
第6章 ★Sadness~哀しみ~★
続けざまに抽送を繰り返され、由梨亜は満足に言葉を紡げなくなった。二人の身体が重なり合った接合部が灼けるように熱くなっている。既に何度か経験した切なさが再び彼女の下半身を襲おうとしていた。
「お願い、話を―」
言いかけた由梨亜は、唇を狂おしく奪われ、必死の訴えは烈しいキスに飲み込まれた。そのまま幾度めかの絶頂を迎えた由梨亜は、烈しい快楽と官能の波に揉まれ、背広についての疑問どころではなくなってしまった。
初めて男に貫かれ、ぐったりとベッドに横たわる由梨亜は、さながら一匹の蝶であった。その夜、美しき蝶は夜通し、何度も大きな焔に飲み込まれた。地に落ちる寸前、蝶は確かに光の渦を見た。光の渦は由梨亜が貫かれて絶頂を迎える度に瞼の奥に現れ、信じられないほどの強烈な快感と男への愛おしさをもたらしながらも、儚く消えていった。
三鷹は荒々しく由梨亜を貫きながらも、けして優しさを失わず、先へ急ごうとしない。初めて男を迎え入れる由梨亜の身体を気遣いながら、少しずつ彼女の身体をひらいていった。
―私も三鷹さんを愛している。
三鷹に抱かれながら、由梨亜は涙を流した。それは破瓜の痛みによるものというよりは、嫌というほど悟ってしまった真実とやがて来る別離の予感ゆえであった。
「お願い、話を―」
言いかけた由梨亜は、唇を狂おしく奪われ、必死の訴えは烈しいキスに飲み込まれた。そのまま幾度めかの絶頂を迎えた由梨亜は、烈しい快楽と官能の波に揉まれ、背広についての疑問どころではなくなってしまった。
初めて男に貫かれ、ぐったりとベッドに横たわる由梨亜は、さながら一匹の蝶であった。その夜、美しき蝶は夜通し、何度も大きな焔に飲み込まれた。地に落ちる寸前、蝶は確かに光の渦を見た。光の渦は由梨亜が貫かれて絶頂を迎える度に瞼の奥に現れ、信じられないほどの強烈な快感と男への愛おしさをもたらしながらも、儚く消えていった。
三鷹は荒々しく由梨亜を貫きながらも、けして優しさを失わず、先へ急ごうとしない。初めて男を迎え入れる由梨亜の身体を気遣いながら、少しずつ彼女の身体をひらいていった。
―私も三鷹さんを愛している。
三鷹に抱かれながら、由梨亜は涙を流した。それは破瓜の痛みによるものというよりは、嫌というほど悟ってしまった真実とやがて来る別離の予感ゆえであった。