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偽装結婚~代理花嫁の恋~

第2章 ★A women meets a man ★

「ところで、婚姻届けはどうする? この際だから、君の気が変わったときに備えて、先に籍入れちゃおうか?」
 漸く笑いをおさめ、三鷹がまたしてもふざけたことを言う。
 由梨亜は頬を膨らませた。
「入れません! 絶対に、この世の終わりが来たとしても、入籍なんてしません」
 三鷹はまたしても笑い転げた。しかし、由梨亜は知らない。彼の由梨亜を見つめる瞳が眩しげに細められていたことに。更に、その瞳にはかすかな優しさと労りさえ込められていた。

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