偽装結婚~代理花嫁の恋~
第3章 ★ 衝撃 ★
男の舌は逃げ惑う由梨亜の舌を追いかけ、絡みついてきたかと思うと、烈しく吸い上げた。自分のものか男のものか判らない唾液が唇の端からしたたり落ちる。
あまりの気持ち悪さに嘔吐きそうだ。
三鷹の大きな手が由梨亜の胸のふくらみをそっと包み込み、やわらかく揉んだ。ブラジャー越しにも、豊かな胸の感触は十分に感じられたようだ。
三鷹の吐く息が荒くなった。
由梨亜はショックと恐怖に震えながら、三鷹を見上げた。欲情に瞳を翳らせた彼は見惚れるほどに美しい。まさに、凄艶な悪魔そのものだ。
こんなことって―。
何もしないと約束しておきながら、この仕打ちはあんまりだ。所詮、金持ちの男は住む世界の違う娘をどんな風に扱っても良いと思っているのだろうか。
信じていたのに、裏切られた。
大粒の涙が溢れ出し、頬をつたい落ちた。
ふと由梨亜の身体が軽くなった。茫然と涙に濡れた眼で見上げると、彼女に重なっていた三鷹の身体が離れている。
「―ごめん。君があまりに可愛くて、つい」
三鷹がすっと近寄ってきて、由梨亜はピクリと身を竦めて後ずさった。
「もう何もしないから、安心して。本当に済まなかった。初日からこれだもの、この先、信頼して貰えないような馬鹿げたことをしてしまった」
三鷹が躊躇いがちに手を伸ばし、由梨亜の髪を撫でた。
「もう寝んだ方が良い」
彼はひと言だけ言い残し、疲れ切ったような表情で寝室へと戻っていった。
あまりの気持ち悪さに嘔吐きそうだ。
三鷹の大きな手が由梨亜の胸のふくらみをそっと包み込み、やわらかく揉んだ。ブラジャー越しにも、豊かな胸の感触は十分に感じられたようだ。
三鷹の吐く息が荒くなった。
由梨亜はショックと恐怖に震えながら、三鷹を見上げた。欲情に瞳を翳らせた彼は見惚れるほどに美しい。まさに、凄艶な悪魔そのものだ。
こんなことって―。
何もしないと約束しておきながら、この仕打ちはあんまりだ。所詮、金持ちの男は住む世界の違う娘をどんな風に扱っても良いと思っているのだろうか。
信じていたのに、裏切られた。
大粒の涙が溢れ出し、頬をつたい落ちた。
ふと由梨亜の身体が軽くなった。茫然と涙に濡れた眼で見上げると、彼女に重なっていた三鷹の身体が離れている。
「―ごめん。君があまりに可愛くて、つい」
三鷹がすっと近寄ってきて、由梨亜はピクリと身を竦めて後ずさった。
「もう何もしないから、安心して。本当に済まなかった。初日からこれだもの、この先、信頼して貰えないような馬鹿げたことをしてしまった」
三鷹が躊躇いがちに手を伸ばし、由梨亜の髪を撫でた。
「もう寝んだ方が良い」
彼はひと言だけ言い残し、疲れ切ったような表情で寝室へと戻っていった。