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なつのおと

第4章 雨が降る






……ねえ、それ反則。





その笑顔に、その言葉に、俺は動けなくなっていた。



『間宮くん』



俺の苗字がこんなにキラキラしたのって、初めてじゃないか…?



鼓動のスピードがいつもよりはやい。



先に田中さんの「音」に惚れてたって弱みはあるけどさ。



これはひょっとしたら、ひょっとするかも。


「間宮くん?」


まだ笑顔の残る顔で俺の名前を呼ぶ。


それだけでまた体温が一度上昇した気がするけどもっと欲張りたい。


間宮、も良いけどさ。


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