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なつのおと

第2章 夏のはじまり




「…え?」



音が突然消えたことに驚いて声が出た。



「…まだここまでなんです。できてるの」


ああ、そうか。


これは田中さんが作った曲だ。


さっき見たじゃないか。



頭の奥の方でいろいろ考えているけれど、脳の大部分は全く機能していなくて。



ぼんやり田中さんを眺めている俺はすごく間抜けな顔をしていたと思う。



まだ体にしびれが残っている。


まだ胸が苦しい。



……イッタイナンナンダコレハ


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