
先生が彼氏…あり得ないっ!
第9章 先生の過去
「はい。何が欲しいのかなって…」
先生は少し黙った。
どうしたんだろう…。
「先生?大丈夫ですか?」
「約束をプレゼントしてくれない?」
「ふぇっ?」
いきなりの返事だったから少しびっくりした。
約束をプレゼント…。
「俺を絶対に嫌いにならないって約束…」
「嫌いにならない約束…」
先生の声のトーンは少し下がっていた。
俺を絶対に嫌いにならない約束…。
「俺さぁ誕生日を誰かに祝ってもらったこと1度もないんだよね…」
「えっ…」
「俺、生まれてすぐ施設に預けられて育ってきたんだ。物心ついた時には両親なんていなかった」
