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鬼畜の復讐2

第19章 復讐の始まり~宣戦布告~

「あの人に!主人に何をするつもりなの!許してあげて!拓真…拓真…」
拓真にすがりつくあゆみ。
「なあ、あゆみ。俺はイイヤツだろう?」
「え?」
「だってそうだろう?わざわざ復讐するって予告してやっているんだぞ?」
拓真が乱暴にあゆみを抱き寄せる。

「あぁっ!?」
「イイ女になったな、あゆみ…あいつに愛されて…」
「うぅ…」
「俺はアイツから、未来と大切なモノを奪ってやるぜ…」
「いや!やめて!お願いよ…あの人には謝罪させるから!私にも、出来ることは何でもしますから!今のこの幸せを…奪わないで」
「幸せ…か…」
バシッ!
「きゃあっ」
あゆみを張り倒す拓真。
「あいつに幸せに暮らす資格などない!つまり、妻である、お前も同じこと!クックックッ…なあ?あゆみ」

拓真があゆみを乱暴に組敷いた。

「いやぁ!?」
「もう隆一郎以外の奴には抱かれたくないか?」
「うぅ…」
「お前の義父は、現内閣総理大臣中山儀一…次期代表選には出馬せず、派閥の現幹事長に総理の座を譲り、影から隠然たる力を振るおうとしているな?」
「?」
「対抗馬には、外務大臣の財前広美…」

拓真は暴れるあゆみを押さえつける。

「でだ…中山儀一はなかなか、スキャンダル…弱味は掴ませない政治家らしいが…その家族はどうだろうなあ?あゆみ」

「な、何の話しなの!?」
「いや…俺が轢き逃げにあったのは、中山儀一の息子隆一郎が暴力団に指示してやらせた事だと財前に吹き込むのもおもしろいよなぁ?あゆみ?」
「えっ!?そんな!」
「俺の轢き逃げは中山儀一と隆一郎が権力を使って、揉み消した。裏を返せば、中山親子が関係していると言っているようなもんだろ?」
あゆみの表情に怯えがみえる。

「俺が植物人間、あるいは死んでいたなら、闇に葬れただろう…だが、俺は目覚めた。総理のスキャンダルを何とかして掴みたいだろうなぁ?財前広美は」

「まさか!財前に轢き逃げのことを!?」
「クックックッ…俺が目覚めたんだぜ?週刊誌にうりこんでも面白いな」
「ダメ!そんなこと!」

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