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鬼畜の復讐2

第20章 麗子の復讐

一方、隆一郎とあゆみのマンション。

あゆみは裸のまま呆然としていた。
隆一郎の留守中に現れたかつての恋人、拓真は夫隆一郎に復讐するとあゆみと隆一郎に告げ、夫を帰国させないようにした。

「隆一郎さんに知らせないと…」
ケータイを手に取るあゆみ。
その瞬間、隆一郎から、着信があった。
「!!あなた!」
☎もしもし!あゆみ!
「あぁ!隆一郎さん…」
☎あゆみ!大丈夫かっ!?
「ええ。大丈夫よ…拓真は帰ったわ…」
☎な、何もなかったんだな?
「ええ。覚悟はしていたけれど…ねぇ、あなた…」
☎何だ?
「拓真は本当にあなたに復讐したいんじゃないと思うの…」
☎何だって?
「だって、そうでしょう?あなたに復讐したいのなら、黙ってするはずよ…わざわざ復讐するなんて言わないと思うの」
☎……
「誠心誠意謝って欲しいのよ…」

あゆみは拓真に告げられたことを話した。
☎誠意…つまり、金か…
「ええ…金額は言わなかったけれど…」
☎それで済めばいいが…
「大丈夫よ…でも、昔の拓真じゃないわ…何をするかわからない感じよ…」
☎くそっ…あゆみの側にいられないのがもどかしいよ…
「私もよ…あなた…」
☎すまない…あゆみ…
「あなた…私はあなたと生きていくって決めたの…拓真に復讐はさせないわ…」
隆一郎の啜り泣きが聞こえて来る。
「隆一郎さんらしくないわ!大丈夫…拓真はわかってくれるわ!」

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