鬼畜の復讐2
第4章 目覚め
拓真が元の身体に戻るまでに、およそ一年間を費やした。
後遺症らしきものはなく、むしろ四年前よりも、生命力は漲っている感じがする。
「ああああっ!凄いわ!拓真!素敵よぉ!」
拓真と真由子は激しく求めあい、身体を重ねる。
真由子を抱きながら、隆一郎への復讐をどうするのか、思い巡らす拓真。
「イク!イクぅぅぅ…」
騎乗位で絶頂を極めた真由子が力尽きて拓真におおいかぶって、満足げに微笑む。
「ほかの事考えてるでしょ?ひどい人ね…」
「ゴメン、真由子…君には…」と、なにかいいかけた拓真の唇を唇で塞ぐ真由子。
「ダメよ…拓真…私も手伝わせて?あなたの復讐」
「な、何を言ってるんだよ真由子…君には関係…」
「あるわ!眠ったままのあなたを3年間世話してきたのよ?もう他人じゃない。私は拓真が好き…愛してるわ…だから、貴方のためなら、なんでもするし、なんでもできる」
「真由子…」
「中山隆一郎は当たり前として、私が許せないのは、若林あゆみよ!事情はあるにしても、あなたを見捨てて、中山に走った…今や、内閣総理大臣の息子の妻よ?家族だって、いい暮らしをしてるっていうわ。貴方や貴方の家族を犠牲にしたうえでね。許せないわ」
「でも…俺個人のことで君を巻き込む訳には…」
「もう!あなたがイヤって言っても、協力するわ…私もひとりぼっち…家族は施設にいる祖母だけ。祖母も認知症で私のことはわからなくなってる。貴方に付き合うわ…例え地獄でも」
「真由子っ!!」