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鬼畜の復讐2

第11章 生きる意味


数日後の夜、真由子のマンション。

拓真はボーッとしながら、プロ野球中継をみていた。
拓真には四年間の空白がある。
目覚めて、苦しいリハビリをおよそ一年間、看護師の三田真由子と二人三脚で耐えて、今がある。
今、拓真の生きるエネルギーは、かつての恋人、若林あゆみを我が物にせんと、自分を事故に見せかけ殺そうとした、かつてのチームメイト、現首相の息子、中山隆一郎に復讐すること。

拓真が植物状態の間に、父が死に、母は恐らく、自殺に見せかけて、殺され…妹麗子はどういう経緯かヤクザの情婦になっていた。
そして、恋人若林あゆみは中山あゆみとなっている…
拓真には今、自分を愛してくれている真由子しかいない。

「(このまま、真由子と穏やかに暮らすのも悪くないか……)」
そのままうとうとする拓真…

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