
A fin-de-siecle angel
第1章 A
そういえばね、今、私、不幸じゃないよ私。
なにかが吹っ切れた。
なにかが昇天したんだ私。
そう。現実好転反応。
2011年9月19日、私は不幸じゃなくなった。
心は雲みたいなキャンパス。なんにもない。ただ
「死ね。糞野郎。あんなクソ会社こっちからお断りです」
の22文字だけ。
一体今日程幸せな日はいつ来るのだろう。 幸せで、幸せで、笑いが止まらねぇ。
そういえば今は会社でもビルの62階でもない。小さな路上裏を歩いている。
奮発して買ったバーバリーのコートのポケットには使い慣れないアンドロイドがしっかりと収まっている。
六本木の小さなバーで飲んで来たカクテルが身体中を駆け巡った頃、「入って」と言わんばかりのデカイ赤い看板、東京の割には静かな住宅街の外れに不似合いな薬屋に呼び出しをくらっている事は言う間でもない。てか、思い出した。だってこっちに向かってるんだから。
「べつに千鳥足なんかになってないしー」
なにかが吹っ切れた。
なにかが昇天したんだ私。
そう。現実好転反応。
2011年9月19日、私は不幸じゃなくなった。
心は雲みたいなキャンパス。なんにもない。ただ
「死ね。糞野郎。あんなクソ会社こっちからお断りです」
の22文字だけ。
一体今日程幸せな日はいつ来るのだろう。 幸せで、幸せで、笑いが止まらねぇ。
そういえば今は会社でもビルの62階でもない。小さな路上裏を歩いている。
奮発して買ったバーバリーのコートのポケットには使い慣れないアンドロイドがしっかりと収まっている。
六本木の小さなバーで飲んで来たカクテルが身体中を駆け巡った頃、「入って」と言わんばかりのデカイ赤い看板、東京の割には静かな住宅街の外れに不似合いな薬屋に呼び出しをくらっている事は言う間でもない。てか、思い出した。だってこっちに向かってるんだから。
「べつに千鳥足なんかになってないしー」
