狼さんの腕のなか
第5章 彼の秘密
「あら、月城君は?」
「出ていっちゃいました」
保健室の先生だよね?
「留守番お願いしたのになぁ・・・あれ?」
先生は不思議そうに床に転がっている
ビンを拾う
「飲んでないじゃない・・・」
そしてあたしをまじまじと見る
「もう、次期当主だからって!
保健室をなんだと思ってるのよ!!
あなたもよ!?」
突然怒りだす先生
「え!?」
「契約相手が次期当主でも
場所は選びなさい!!
ただでさえ、彼は食事だけじゃなくて
それ以上のこともしちゃうんだから!!」
「え、あ、すみません・・・」
なんで謝ってるんだろあたし・・・
「はい、もういいから
授業始まるわよ?戻りなさい」
「あ、はい・・・失礼しました」
保健室ではいろいろありすぎて
午後の授業にはあまり集中できなかった