狼さんの腕のなか
第5章 彼の秘密
あたしがミルクレープ1つを
食べている間に
机の上にあったお皿はどんどん
空になっていく
あたしもケーキは大好きだけど
琉那ちゃんは細いのによく入るお腹だ
そんなふうに呆気にとられていて
今日の出来事を思い出した
京くん・・・・・
「ねぇ、琉那ちゃん?」
「んー?」
まだ食べたりないのか
瞳を☆にして
メニューを見ている
「由紀斗くんの弟の
京くんに会ったんだけどね」
「っ!!・・・へ、へぇ」
「それでね、わ、笑わないでね?」
「笑わないでね?って
京に何か言われたの?」
少し挙動不審な琉那ちゃん