狼さんの腕のなか
第5章 彼の秘密
お店を出ると二台のリムジンが
並んでいた
片方の運転手には見覚えが・・・
「風間さん・・・?」
「美琴様をお迎えに上がりました」
そう言って後ろのドアを開ける
中には由紀斗くんが座ってる
「ちょっと、由紀斗?」
あたしの前を横切って
由紀斗くんに話しかける琉那ちゃん
「あとで電話するから
絶対出てよ?」
「は?」
「京のことで話があるわ」
「わかった・・・」
なんの話してるんだろ・・・?
「じゃあ、美琴ちゃんまた明日
今日は楽しかった♪」
「うん、また明日」
ご機嫌で月宮家のリムジンに
乗って帰っていった
「風間、出せ
お前は早く乗れ」
「あ、ごめん!」
なんか急にまた由紀斗くんが
冷たいというか不機嫌だ・・・