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狼さんの腕のなか

第1章 雨のなか

「うわっ、びびった」

「いまのは近くに落ちたかもな」

「・・・!!」
逃げるなら男子生徒の気が緩んだ
いましかないと
あたしは男子生徒の手から逃れ
階段をかけ降りた

「おい!捕まえろ!写真撮って
口止めしねーと!!」

そんな声がしてきたけど
構わずに走り続ける

ただでさえ走りにくいローファー
なのに雨のなかだと余計走りにくく
あたしの足はもつれてくる

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