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蝶々

第1章 いつもの日々

「おぉ…ユキノか。」

手を挙げていたのはユキノだった。

「はい、接客についての案なんですが…」

玲は毎日、ユキノの才能に驚かされていた。
自分は絶対こんなことできない…
そんな事を思いながら今までユキノを見てきたのだ。

「…ほう!素晴らしい、素晴らしいよ、ユキノ!」
「あ…ありがとうございます!」

ユキノが嬉しそうに微笑んでいる。

しかし、周りの同僚からは冷たい視線が注がれていた。
その視線に気付き、あわてて後ろに一歩下がったユキノを、玲はただただ、黙って見ていた。

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