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トライアングル・ラブ

第11章 夕日



「出りゃー良いじゃん。」

「へ?」


気づくと、ドアのところに山ちゃんがかばんを肩にかけて立っていた。


「あー先輩、こいつ出るんで。出場決定でお願いします。」

「ホントに?!ありがとう!助かるわぁ。」


先輩は嬉しそうに何かの書類を書き始めた。


「ちょっ、ちょっと山ちゃん、私出るつもりないんだけど!」


可愛くもない。
美人でもない。
スポーツもできない。
料理もできない。

何もできない私が出場する権利なんかない。

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