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トライアングル・ラブ

第3章 突然の優しさ



数分後、裕也はペンを置き、私の方を見た。


「お前さ、最初は出来てるから、最後まで諦めずに解いてみろよ。」

「解いているじゃん!」


私はノートを指差した。


「だから、もっと頑張ってやれば、お前なら伸びるって言ってんだよ。」


裕也は席を立ち、座っていた椅子を山ちゃんの席に戻し、再び私の前に立った。


「…また分かんなくなったら、俺に聞けよ。教えてやるから。」

「…良いの?!」

「めんどくさいけどな。」


その言葉がなければ完璧なのに!

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