トライアングル・ラブ
第26章 距離
「タピオカ…。初めて聞いた。」
裕也が小さな声でボソボソ言っている。
裕也でも知らないことあるんだぁ。
今日は素直に初めて聞いたことを打ち明けてくるし、なんか可愛いー!
「タピオカってね、グミみたいな丸いやつが、ジュースの中にたくさん入ってる飲み物なんだよ!」
私は指で丸を作り、裕也に教えてあげる。
裕也は“へぇ~。”と首を小さく縦に振りながら納得したような顔をした。
ってか、今思ったけど“カビオカ”とかあるわけないでしょ。
カビの生えたコーヒー…裕也らしくない発言を思い出し、私は一人でクスクス笑いが込み上げてきた。