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トライアングル・ラブ

第28章 居場所



「…ゴメンな、泣かせて…。」


裕也は私の左目に優しく触れ、涙の跡を伝って、最終的に左頬に手のひらを当てた。

その手はとても大きくて、とても温かくて…。

一瞬止まった涙は、再び流れ始める。


「裕也…っ、なんでっ、怒っ…たり…優っしく…なっ…たり…。」

涙が流れているせいで、呼吸が乱れ、うまく言葉を続けて言うことができない。


「わ…ったし、も…裕也…っ、分か…っらない…よ…っ。」


“裕也が分からない”それが今裕也に一番言いたい言葉。

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