トライアングル・ラブ
第30章 新しいスタート
「お待たせ~。」
「ちょっと姫奈~。裕也とデートなら言いなさいよ~。」
お母さんが私の肩をいやらしくポンっと叩く。
「お母さん、行ってきます!」
私はそんなお母さんを笑顔でスルーし、裕也を引っ張り家を出た。
「裕也~、姫奈をよろしくねー!」
お母さんが家の前にまで出てきて、裕也に呼びかける。
「あ、はい!行ってきます!」
意外と丁寧に返す裕也。
ちゃんとするところはホントにちゃんとしてるなぁ。
それにしても、お母さんは相変わらず私の級友と仲良くしちゃうんだから、全く。