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トライアングル・ラブ

第30章 新しいスタート



「…む…むりぃ…。」


私はついに涙を流してしまった。
お化け屋敷で泣いたらもう出るまで涙は止まらない。


「ふぇ…ゆ、裕也ぁー…?。」


私は泣きながら裕也の名前を呼ぶ。


「ったく…、姫奈?手、伸ばして。暗くて見えない。」


遠くにいるのか、近くにいるのか分からない裕也の声。


私は必死で腕を伸ばし、左右に動かした。


「裕也っ…裕也…っ。」

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