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トライアングル・ラブ

第30章 新しいスタート



泣きながら、腕を動かしていると、右腕を掴まれた。


「キャぁ…?!「俺、姫奈、俺だから。」


冷静な裕也の声に、掴まれている腕から伝わる人間の温かさに、私は少し、ほんの少し安心した。


「裕也ぁー!」


私はその掴んでいる腕をつたって裕也の腕に再び腕を絡めた。


「ったく、怖いなら離すなよ。」


裕也が頭を優しく撫でる。
その心地よさを明るい場所で感じたかった。

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