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トライアングル・ラブ

第30章 新しいスタート



裕也、もう少し、もう少しゆっくり歩いてよ。


私は出来るだけゆっくり歩き、観覧車にたどり着くのを長引かせた。

だって、まだ…心の準備が…。


観覧車入場ゲートに行くため、階段を登った。


混んでますように。
並んでますように。

私は歩きながら懸命に祈った。


…そんな私の願いは届かず、看板乗り物の観覧車のくせに人は全くいなかった。

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