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トライアングル・ラブ

第33章 乱れ出す歯車



「…好きだ!!」


そう叫びながらいきなり立ち上がった山ちゃん。

クラスが“しーん”となるとはこのことだ。


山…ちゃん…。

私はクラスメートと同じく、山ちゃんから目が離せない。

私が皆と違うのは…。
おそらく心臓の鼓動の速さ。


「…山P、俺に言ってるのか?」


梅ちんがそう聞くのも無理はない。

だって、山ちゃんが立ち上がった真っ正面に梅ちんがいるんだもん。

しかも、結構な至近距離。


クラスメートは誰も未だに口を開かない。

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