テキストサイズ

トライアングル・ラブ

第36章 求めた光



「…今、姫奈の隣にいるのは俺だから。」



そう言うと、山ちゃんは私の頬に手の平をつけた。


高鳴る心臓に、体温を上げていく身体。


身体が…動かない。


「姫奈、こんなに近くにいるのに、どうして俺じゃダメなの?」


その言葉に、目頭が熱くなった。


こんなにも近くにいるのに。
こんなにも私のことを理解してくれているのに。


私はどうして、裕也なのだろう。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ