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賄賂は君の身体で

第5章 思いで

「ただいまぁ。」



テンション低い声で靴を脱ぐと、リビングから母の声がする。



「おかえり。」



この時間、洗濯物を畳んでいる。
万里はハッと気がつきリビングのドアを開けた。



「ね、お母さん!!お兄ちゃんの事覚えてる?」



母は眉間にシワを寄せて首を傾けた。
そんな母に万里は勢い良く近づき、ソファーに座りながら手を動かす母の目の前に座った。



「ほら!!指輪くれたお兄ちゃん!!」

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