テキストサイズ

賄賂は君の身体で

第1章 事件です!!

「ただ…一本切れるということは、他も点検してもらわないといけないし、ざっと10万くらいはかかると思うんだよね。」


余計な出費。
今、この時期に生徒会に言ったら速攻廃部決定!!

それじゃなくても3人しかいないこの部活は、ある意味存続の危機だって言うのに!!


万里はイラっとするが、古いものだから仕方のない事と諦めるものの…建築物の修理まで部費の負担は厳しい。かと言って、学校施設の補修として生徒会に報告しても通らない事は目に見えている。

理由は一つ。
『廃部候補』だからだ。



「じゃ、少し暖房を強くして春まで繋ぐしか…。」


「いや、それがね…。」


「…まだ何か?」



部長は言いにくそうに頭をかく。万里はそれを見て大きくため息を吐く。

この癖、もう何かやっちゃった後の仕草なのだ。


「光(河村さん)がワイヤーが切れたのに驚いてよろけて…ボイラーにぶつかったら、電源落ちちゃったらしくて。」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ