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賄賂は君の身体で

第3章 悪魔の契約です!!

頬を引き攣らせる万里に手を伸ばし、腕を掴むとそのまま包む様に引き寄せられ、まるで少女漫画のヒロインの様にふわっと後頭部に手を回されると『ポスン』と小柴の胸に抱きとめられた。


何コレ?!
どう言う事?!
なんで抱きしめられてるの?!


ひどく動揺する万里の体は、すでに冷えていて、コートは着てるものの、マフラーと手袋は温室の中。

2月の外気に触れれば直ぐに冷えるのだ。



「女性は体を冷やすと不妊症になりやすいですよ?」


「…将来の事までご心配頂き、ありがとうございます。」



皮肉たっぷりに言う万里は、まだ小柴の腕の中に居て、小柴もそれを解こうとはしなかった。
身体とは裏腹に、ここ裏の中では万里が毒を吐いていた。


第一、会長にそんな心配をされたくない!!

好きでもない人と簡単にキスする様な、どエロに子供の心配?!されたくないわ!!


そう思うものの、居心地の良い小柴の腕の中を満喫しつつ、中々の温かさに甘んじている万里は、自分自身の矛盾に目を瞑っていた。

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