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禁断のシェアハウス

第2章 新しい生活

次の朝。

「和黄~。あれ?
あ、もういないんだ。」

リビングに行ってテレビをつける。

1人暮らしって何するんだろう。
冷蔵庫にはまだまだ食材があるし、服はお母様が買ってくれたしなぁ。

「鍵のキーホルダー買おっかな。明日、新しい人きたらごちゃごちゃになっちゃうし。」

さっと着替えて、自転車にまたがる。
去年の誕生日に和黄が買ってくれた。

小学生のとき周りの友達が乗れてたのに私だけ乗れなくて、夜泣きながら和黄と練習したんだっけ。

近くの雑貨屋に行く。

「いらっしゃいませ~。」

あまりそんな挨拶されたことないからどう返したらいいのかわからない。
とりあえず少し頭を下げる。

キーホルダーの場所に行って、
色々みていると、そのすぐ隣に自分で作るキーホルダーというものがあった。

それにしてみよっかな。

「すいません、これ、作りたいんですけど。」

自分より長く働いてる人にはまず敬語。
その言葉を思い出して敬語で呼ぶ。

「少々お待ちください。」

彩乃を英語にすると
AYANOか。
それだけだったらあれだから
ハートもいれてみよったかな。
そんなことを考えていると店員がきた。

「まず、どの紐にしますか?」

店員が持ってるサンプルに目を移す。

ピンクも可愛いけど黄色も可愛いな。


「黄色で。」

「かしこまりました。どれを通すか決まってます?」

「A2つとYとNとOとハートで。」

「あやのの順ですか?ハートはお1つでよろしいでしょうか?」

「え、何でわかったの?彩乃って。」

「以前、同じように注文されまして。
その方のお名前があやのだったものですから、もしかしたら同じかなと思っただけです。」

「そうなんですか。
ハートってどう並べたら可愛くなるとかありますか?」

「そうだなぁ。
名前をハートで挟むとか、自分の名前と、付き合ってる人の名前の間に入れるとか、自分の名前と、飼ってるペットの名前の間に入れるとかですかね。」

恋人はいないし、ペットもいないから、

「じゃあ、名前をハートで挟む形で。」

「かしこまりました。少し待っていてください。」


他の雑貨をみてキーホルダーができるのを待った。

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