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神さま、あと三日だけ時間をください。

第3章 ♭ミュウとシュン~MailsⅡ~♭

 でも、琢郎の求めに応じて、夜毎、足を開いて狂態を晒すのには大きな抵抗があった。
 一体どうすれば良いの?
 美海は小さく首を振り、立ち上がった。夜通しの荒淫のためか、身体の節々や何より、下腹部が烈しく痛んだ。
 ベッドの下に、携帯電話が落ちていた。昨夜、琢郎に寝室に連れてこられてベッドに降ろされた瞬間、無意識の中に握りしめていたものをどこかに落としてしまったのだ。慌てて拾おうとしたのに、琢郎に突き飛ばされ、再びベッドに倒れ込んでしまい、拾うどころではなかった。
 美海は携帯を拾い上げ、開く。メールの着信が十五通あった。どれもシュンからのものばかりだ。

七月○日午後十一時五分
 ミュウの知りたがっていた重大ニュースを発表します。ジャンジャーン。ついに就職が決まったよ。今、働いている牧場でそのまま正式雇用して貰うことになったんだ。 
                シュン

七月○日午後十一時十五分
 ミュウ、どうしたんだ? 何かあったの?
               シュン

七月○日午後十一時二十分
 もう寝ちゃったのかな。せめて、おやすみくらいは言ってよ。        シュン

 その後は断続的にシュンからメールが入っている。

 美海の眼に新たな涙が滲んだ。シュンが心配してメールを寄越し続けている間中、自分は琢郎に抱かれていた。
 一体、自分はどうすれば良いのだろう。どこに行けば良いのだろう。行き場のない想いが美海の中で渦巻く。
 気がつくと、美海はシュンにメールしていた。

七月○日午前四時五十分
 シュンさん、昨夜はごめんなさい。色々と立て込んでて、メールができなかったの。これから逢えますか?      ミュウ

 五分も経たない間に返信があった。

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