
神さま、あと三日だけ時間をください。
第3章 ♭ミュウとシュン~MailsⅡ~♭
シュンはニヤニヤしながら言う。
「遠距離恋愛で駄目になったんだよ。その子とは高校二年から三年の終わりまで付き合ってさ、卒業のときは一応、遠距離になっても電話とかメールで続けていこうなって話してたんだけど、あっちが東京の大学に進学して、半年も経たない中に新しい彼氏ができたってことで、自然消滅」
「そうなの」
美海は消え入るような声で続けた。
「でも、シュンさんみたいにイケメンなら、大学でもモテたんじゃない?」
「告白されたことは何度かあるよ。良いなと思った子もいなかったわけじゃない。でも、不思議と彼氏と彼女の関係になろうとか、この子と付き合いたいとまで思った女の子はいなかったっていうのが本音かな」
自分を見つめるシュンのまなざしがかすかに熱を帯びているように見えるのは意識しすぎだろうか。
俄に意識すると、美海の頬もまたカッと熱くなった。
「それよりも、雑炊を食べてよ。折角ミュウのために作ったんだから」
促され、美海は雑炊をひと口含んだ。醤油の辛さがぴりりとして、食欲不振が信じられないほど美味しい。
「とっても美味しい、ありがとう」
あっという間に平らげ、二杯目をつけて貰って食べている中に、熱いものが胸に込み上げた。
「どうした? やっぱり、まずかった?」
大粒の涙を零す美海に、シュンは焦りまくった。
「ううん、こんな美味しいお雑炊、食べたことがないくらい」
「じゃあ、何で泣くの?」
シュンの顔にはハテナマークがついている。
「嬉しいから。これは哀しいから出る涙ではなくて、嬉し涙なの」
「ふうん、女心ってヤツは、どうも俺には判らないなぁ」
シュンはしきりに首をひねっていた。
「後片付けくらいさせて。何もかもして貰ったのでは申し訳ないわ」
美海が申し出ると、シュンは真顔で首を振る。
「良いの、良いの。今日はお客さんでいて。今度来たときには、何か手料理を期待しちゃうかもしれないよ?」
「遠距離恋愛で駄目になったんだよ。その子とは高校二年から三年の終わりまで付き合ってさ、卒業のときは一応、遠距離になっても電話とかメールで続けていこうなって話してたんだけど、あっちが東京の大学に進学して、半年も経たない中に新しい彼氏ができたってことで、自然消滅」
「そうなの」
美海は消え入るような声で続けた。
「でも、シュンさんみたいにイケメンなら、大学でもモテたんじゃない?」
「告白されたことは何度かあるよ。良いなと思った子もいなかったわけじゃない。でも、不思議と彼氏と彼女の関係になろうとか、この子と付き合いたいとまで思った女の子はいなかったっていうのが本音かな」
自分を見つめるシュンのまなざしがかすかに熱を帯びているように見えるのは意識しすぎだろうか。
俄に意識すると、美海の頬もまたカッと熱くなった。
「それよりも、雑炊を食べてよ。折角ミュウのために作ったんだから」
促され、美海は雑炊をひと口含んだ。醤油の辛さがぴりりとして、食欲不振が信じられないほど美味しい。
「とっても美味しい、ありがとう」
あっという間に平らげ、二杯目をつけて貰って食べている中に、熱いものが胸に込み上げた。
「どうした? やっぱり、まずかった?」
大粒の涙を零す美海に、シュンは焦りまくった。
「ううん、こんな美味しいお雑炊、食べたことがないくらい」
「じゃあ、何で泣くの?」
シュンの顔にはハテナマークがついている。
「嬉しいから。これは哀しいから出る涙ではなくて、嬉し涙なの」
「ふうん、女心ってヤツは、どうも俺には判らないなぁ」
シュンはしきりに首をひねっていた。
「後片付けくらいさせて。何もかもして貰ったのでは申し訳ないわ」
美海が申し出ると、シュンは真顔で首を振る。
「良いの、良いの。今日はお客さんでいて。今度来たときには、何か手料理を期待しちゃうかもしれないよ?」
