私と高志の長い一日~とっておきのキスは恐怖の後で~
第3章 謎の江戸っ娘はいったい誰!?
私は極めて冷静な声で告げた。
「仕方ない。あんたはここで待ってなさい。私はいったん外に出て、スタッフの人に応援を頼んでくるから」
「ええー、そんな。頼むよ、真美、俺を一人にないでくれ」
高志は本当に泣きそうだ。
私は肩をすくめた。
「だって、仕方ないじゃん。あたしじゃ、馬鹿でかいあんたを背負うのは無理だし。とりあえず、ここには、あたしたちの他には蝋人形しかいないようだし。となれば、あたしが誰かを呼んでくるしかないでしょうに」
それでも、高志が鼻をすすって本当に心細そうなので、心優しい私としては一人残していくことはできなくなってしまった。
「しようがないわねえ」
私はありったけの力で高志を引っ張って立たせた。
「どう? 私につかまって歩いてみなよ」
肩を貸すのは無理そうなので、私の右腕に高志をつかまらせ、ゆっくりと一歩一歩歩いてみる。
「うん、大丈夫。何とか歩けそう」
高志は親に甘える幼児のように、嬉しげに言う。
「仕方ない。あんたはここで待ってなさい。私はいったん外に出て、スタッフの人に応援を頼んでくるから」
「ええー、そんな。頼むよ、真美、俺を一人にないでくれ」
高志は本当に泣きそうだ。
私は肩をすくめた。
「だって、仕方ないじゃん。あたしじゃ、馬鹿でかいあんたを背負うのは無理だし。とりあえず、ここには、あたしたちの他には蝋人形しかいないようだし。となれば、あたしが誰かを呼んでくるしかないでしょうに」
それでも、高志が鼻をすすって本当に心細そうなので、心優しい私としては一人残していくことはできなくなってしまった。
「しようがないわねえ」
私はありったけの力で高志を引っ張って立たせた。
「どう? 私につかまって歩いてみなよ」
肩を貸すのは無理そうなので、私の右腕に高志をつかまらせ、ゆっくりと一歩一歩歩いてみる。
「うん、大丈夫。何とか歩けそう」
高志は親に甘える幼児のように、嬉しげに言う。