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私と高志の長い一日~とっておきのキスは恐怖の後で~

第1章 恐怖体験の始まりは、さらし首から!?

 だったら、高志のことが嫌いなのかって訊かれたら、うーん、そんなことはあまり考えてみたことなかったから、答えに困るけど、別に嫌いじゃない。
 確かにイケメンだしね。その割にさっぱりして、気さくな性格だし、同性異性の友達問わず面倒見も良い。
 うん、たぶん、アイツのこと、好きだとは思うな。けど、誤解しないで欲しいんだけど、私の言う〝好き〟っていうのは異性間でいう好きとは違う。何て言うの、友達感覚? 同性の女の子たちに対する好きっていう気持ちと同じ。
 だって、私はアイツが保育園で女の子に虐められて泣いてたり、幼稚園で何度もオモラシして、泣いていたのを見てるんだもの。
 いくら今が完璧でも、ああいうガキの頃をしっかり憶えてたら、ときめくも何もないよ。
 別にどうでも良いのに、高志は三日にあげず、メールをよこしてくる。それも、高志んちで飼ってる猫のこととか、学校の先生の噂話とか。そんなの、さっさと彼女でも作って、そのコとやってと思うのに、何を勘違いしてるんだかね。

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