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私と高志の長い一日~とっておきのキスは恐怖の後で~

第3章 謎の江戸っ娘はいったい誰!?

 気になってたからこそ、情けないあんたに呆れながらも、どうしてか突き放せなくて、結局、あんたとこうしてつるむことになってたんだよ。
 この〝好き〟が男の子に対する〝好き〟なのかは相変わらずまだ私の中で明確な答えは出ないけど、あんたは私にとってずっと大切な人だった。それだけは確かだって、今日、よおく判った気がする。
 でもさ、私たちはまだ17歳だし、私ははっきりいうと、高志へのこの気持ちが本当の恋なのかどうかもまだ判らない。
 だから、もう少し、このままでいようよ。
 もし私たちの想いがホンモノなら、これからの歳月がきっとそれを教えてくれる。
「あたしもあんたを好きよ。でも、正直、幼なじみのクラスメートとして好きなのか、男としてあんたを見てるのかはまだ判らないの」
 こういうときって、たぶん、相手に誤解させたり期待させるようなことは言わない方が良い。

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