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私と高志の長い一日~とっておきのキスは恐怖の後で~

第3章 謎の江戸っ娘はいったい誰!?

 だから、私は今の自分の気持ちを彼にはっきり伝えた。
 高志はこれまで見たこともないような真摯な顔て私の話を聞いていたかと思うと、ふいにニコッと笑った。
「真美らしい返事だよな。判った。でも、俺とのこと、前向きに考えてくれるよな」
 私もつられるように笑って頷いた。 
「でも、良かった。キスしたとき、突然で少し強引だったから、何するのよって真美にぶん殴られるかと思ったんだ」
 高志の大きな手が私の髪をくしゃっと撫でる。
 それは、まるで大人の男の人がしてくれるような余裕のある手つきで。
 私は不思議なことに高志と先刻、ファーストキスを交わしたときよりも身体が熱くなった。
 私は改めて高志を見上げる。
 私より背の低かった高志が今では見上げるほど高くなった。
 おっきくなったね、高志。
 いつのまにか、あんたは私の手の届かないほど高くなったんだね。
 おかいしい、高志の顔がまもとに見られない。じっと見つめてると、眩しいような気がして、頬か熱くなってきちゃうよ。 

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